ドイツにおける心身医学の現状(パネルディスカッション/海外における心身医学の展開)(第45回日本心身医学会総会)

書誌事項

タイトル別名
  • The Current Conditions of Psychosomatic Medicine in Germany (Panel Discussion/Activities of Psychosomatic Medicine in Oversea Countries)
  • ドイツにおける心身医学の現状
  • ドイツ ニ オケル シンシン イガク ノ ゲンジョウ

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説明

筆者のドイツ滞在時の体験に基づき,ドイツにおける心身医学の現状と動向を報告する.臨床面:ドイツ全国の37医学部のうち心身医学の講座や診療科を有するのは32施設で,その組織形態は施設によりさまざまである.ハイデルベルク大学病院内科における調査では,入院患者の35.6%が精神医学的な問題をもち,4.5%が心身医学治療を要する.どの施設においても集団療法や家族療法が積極的に行われ,臨床心理士が重要な役割を果たしている.教育面:卒前教育において医学生が自主的に学習の場(Anamnesegruppe)を組織し,医療者患者間のコミュニケーションを体験するグルーブ活動を行っている.卒後教育では各州の医師会が継続教育のプログラムを実施しているが,ヘッセン州では心身医療を専門としない医師を対象として,1年半の期間に計80時間の講義,症例検討会が行われている.研究面:ドイツ心身医学会(会員数約450名)は疾患の発病,経過に関わる身体的,心理的,社会的な各要因の相互作用の研究を目的として1974年に創設され,研究,教育,臨床の分野において心身医学を促進,発展させ国際的な交流を図ることを目指している.

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 45 (7), 505-509, 2005

    一般社団法人 日本心身医学会

参考文献 (5)*注記

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