皮膚科における心身医療の現状とトピックス(シンポジウム:皮膚科・眼科・耳鼻咽喉科における最新の心身医療トピックス,2009年,第50回日本心身医学会総会(東京))

書誌事項

タイトル別名
  • Present Condition and Topics of Psychosomatic Medicine in Dermatology(Symposium/Recent Topics of Psychosomatic Medicine in Dermatorogy, Ophthalmology and Otolaryngology)
  • 皮膚科における心身医療の現状とトピックス
  • ヒフカ ニ オケル シンシン イリョウ ノ ゲンジョウ ト トピックス

この論文をさがす

説明

皮膚科疾患における心身医学的な側面は古くから知られているが,関心をもつ皮膚科医は少なかった.しかし近年のアトピー性皮膚炎における治療の混乱をきっかけとして,患者が不安に陥り苦痛を生じ,その苦痛がさらに皮膚症状を悪化させるという病態が増加し,心身症としての重要性に皮膚科医は気づきはじめた.その他,抜毛癖や皮膚寄生虫妄想,蕁麻疹のほか,最近では皮膚感覚異常症が認識され,乾癬や〓瘡も心身医療の対象になるケースが増えつつある.ただし心身医学的な治療を専門的に行っている皮膚科医はまだ少ない.一方米国では,精神皮膚科医の数は少ないが,自傷性皮膚炎や抜毛癖,乾癬,〓瘡などの報告が多い.欧州では精神皮膚科医の数が日本や米国よりも比率としては多く,アトピー性皮膚炎や乾癬,〓瘡に関する研究報告もなされている.欧米では心理療法のみではなく薬物療法も盛んであるが,日本では薬物療法を行う皮膚科医はきわめて少ない.

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 50 (1), 29-34, 2010

    一般社団法人 日本心身医学会

参考文献 (15)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ