小児摂食障害予防における養護教諭による学校内での啓発活動

書誌事項

タイトル別名
  • Educational Activities of School Health Instructors (school nurses) for the Prevention of Eating Disorders in Children
  • ショウニ セッショク ショウガイ ヨボウ ニ オケル ヨウゴ キョウユ ニ ヨル ガッコウ ナイ デ ノ ケイハツ カツドウ

この論文をさがす

抄録

目的:小児発症の神経性無食欲症の統合的治療において,養護教諭の参加の効果と意義についてはすでに報告した.最近は,学校内での予防についても注目されてきている.神戸市A地区中学校の養護教諭は,2年間の準備期間の後,2000年から,摂食障害の予防を目指した啓発活動を実施した.A地区で実施された啓発活動の成果をるいそう割合の観点から検討した.方法:るいそう割合(標準体重の80%以下の女児の女児全体における割合)の推移を啓発活動前後で調査した.神戸市において住宅中心であり,るいそうの割合が類似し,A地区と似通った環境で啓発活動を実施しなかったB地区と比較した.結果:1.啓発活動前には,るいそう割合の増加傾向がみられていたが,活動後にはるいそう割合が有意に減少した.2.啓発活動を実施しなかったB地区においては,るいそう割合の変化に有意差を認めなかった.結論:養護教諭の啓発活動を通してるいそう割合が減少し,ひいては小児摂食障害予防の可能性が示唆された.

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 47 (3), 213-218, 2007

    一般社団法人 日本心身医学会

被引用文献 (2)*注記

もっと見る

参考文献 (8)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ