高校生における過敏性腸症候群の特徴

書誌事項

タイトル別名
  • The Characteristics of High School Students with Irritable Bowel Syndrome(IBS)
  • コウコウセイ ニ オケル カビンセイ チョウ ショウコウグン ノ トクチョウ

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説明

過敵性腸症候群(IBS)は思春期に多い症候群であるが,その特徴はいまだ十分明らかではない.今回われわれは,高校生IBSの精微の把握を目的にアンケート調査を行った.男子1,150人中107人(9%),女子273人中46人(17%)がRomeIIのIBS診新基準を満たした(IBS群).腹部症状のない生徒(対照群)や腹部症状があっても診新基準を満たさない生徒(FBD群)と比較すると,IBS群は健康関連QOLが低く,自己効力感も低かった.IBS群の大部分に頻回の腹痛と軟〜水様側を認めた.排便後の腹部症状終決は男子IBS群に多く,粘液の付着,腹部膨満感,予期不安,行動制限,ストレス下のIBS症状増悪は有意に女子IBS群に多かった.重症度を反映するIBSスコアは,女子IBS群のほうが高かった.わが国の思春期IBSの有症候率は成人と変わらないが,性差,サブタイプの割合など成人とは異なる持徴が認められた.

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 47 (7), 641-647, 2007

    一般社団法人 日本心身医学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (24)*注記

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