労働環境の変化と職場のメンタルヘルス(シンポジウム:社会情勢,労働環境,そして健康と疾病,2010年,第51回日本心身医学会総会ならびに学術講演会(仙台))

書誌事項

タイトル別名
  • Changes in Working Environments and Occupational Mental Health(Symposium/Effects of Social Situation and Working Environment on Health and Disease)
  • 労働環境の変化と職場のメンタルヘルス
  • ロウドウ カンキョウ ノ ヘンカ ト ショクバ ノ メンタル ヘルス

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抄録

近年,組織の再編や人員削減,職場での人間関係の希薄化などによって,労働者のメンタルヘルスが概して悪化している.厚生労働省の調査によれば,約6割の労働者が仕事でストレスを感じており,職場の人間関係の問題,仕事の質の問題,仕事の量の問題などが主な要因である.約8%の事業場で,メンタルヘルスに関する理由で連続1ヵ月以上休業あるいは退職した労働者がみられる.職業性ストレスは,メンタルヘルスだけでなく,身体や仕事のパフォーマンスなどにも悪影響を及ぼし,過労死などの脳・心臓疾患や精神障害の労働災害・民事訴訟の事例が増加している.なかでも,職場でのいじめや嫌がらせが注目される.このような問題は,心療内科医や精神科医にとって重要であり,健康障害などを未然に防ぐためには,心身両面から早期にストレスを把握することが望まれる.その一手段として,唾液アミラーゼ活性について検討しているが,個人差が大きく,個体差も少なくないことが問題である.

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 51 (5), 385-396, 2011

    一般社団法人 日本心身医学会

参考文献 (41)*注記

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