ヒトの長掌筋について
書誌事項
- タイトル別名
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- A Morphological Study on the Human Palmaris Longus Muscle
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説明
ヒトの長掌筋は個体発生の過程で種々の破格を生じやすい筋である。日本人成人屍体82体164側および成人生体201名402側を検索した結果, 屍体の破格例は14側(8.5%)であり, うち中間位筋腹が2側(1.2%), 腱分裂が6側(3.7%), 欠如が7側(4.3%)に出現し, 生体観察での欠如率は5.0%であった。手と手掌腱膜の起始部の形態から次の7型に分類した(I型以外は破格例)。I型 : 正常型(91.5%), IIA型 : 長掌筋腱部が屈筋支帯(Rf)と手掌腱膜(Ap)に移行(3.7%), IIB-fds型 : 長掌筋欠如, Apが浅指屈筋から起こる(2.4%), IIB-fcr型 : 長掌筋欠如, Apが橈側手根屈筋から起こる(0.6%), IIB-fcu型 : 長掌筋欠如, Apが尺側手根屈筋から起こる(0%), IIIA型 : 長掌筋腱部がRfに終わり, ApはRfから起こる(0.6%), IIIB型 : IIIA型から長掌筋欠如(1.2%)に分類した。正常な長掌筋(I型およびIIA型)81体155側を計測したが全例の平均値は, 全長234.3mm, 筋質部と腱部の比は49.6 : 50.4であった。
収録刊行物
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- 杏林医学会雑誌
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杏林医学会雑誌 16 (3), 341-353, 1985
杏林医学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679868856192
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- NII論文ID
- 110002697520
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- ISSN
- 1349886X
- 03685829
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可