高機能広汎性発達障害における記憶機能の特徴
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- 嘉手納 志乃
- 東京青梅病院 杏林大学医学部精神神経科
書誌事項
- タイトル別名
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- Characteristics of Memory Function in High-Functioning Pervasive Developmental Disorders
- ―time slip現象と記憶の関連―
- Relationship Between the Time Slip Phenomenon and Memory
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説明
自閉性障害,アスペルガー障害および特定不能の広汎性発達障害における記憶機能の異同を,標準化された記憶機能検査(Wechsler Memory Scale-Revised以下,WMS-R)を用いて検討した。その結果,「言語性記憶」「一般的記憶」「遅延再生」において有意な主効果が認められ,自閉性障害では3指標とも他の2群に比して有意に劣っていた。さらに,広汎性発達障害に特異的に認められる記憶想起現象であるtime slip現象について,記憶機能との関係を検討した。time slip現象の出現率は3群間で有意差は認められなかった。さらに記憶指標とtime slip現象の関係を検討したところ,「遅延再生」が高いほどtime slip現象が起こりやすく,また「言語性記憶」が高いほどtime slip現象は抑制されやすいという結果を得た。
収録刊行物
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- 杏林医学会雑誌
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杏林医学会雑誌 38 (4), 85-92, 2007
杏林医学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679868924032
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- NII論文ID
- 130000135250
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- ISSN
- 1349886X
- 03685829
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可