不登校を伴う起立性調節障害に対する日本小児心身医学会ガイドライン集を用いた新しい診療(2012年,第53回日本心身医学会総会ならびに学術講演会(鹿児島))

書誌事項

タイトル別名
  • Current Treatment Concordant with the Clinical Practice Guideline of the Japanese Society of Psychosomatic Pediatrics in Children with School Absenteeism Associated with Refractory Orthostatic Dysregulation
  • 教育講演 不登校を伴う起立性調節障害に対する日本小児心身医学会ガイドライン集を用いた新しい診療
  • キョウイク コウエン フトウコウ オ トモナウ キリツセイ チョウセツ ショウガイ ニ タイスル ニホン ショウニ シンシン イガッカイ ガイドラインシュウ オ モチイタ アタラシイ シンリョウ

この論文をさがす

抄録

心身症が急増する現代日本の現状を鑑み,1983年,日本小児心身医学会はすべての小児科医が心身医学を習得すべきとの理念を掲げ,日本小児科学会分科会として創立した.その理念のもと,一般医への研修,標準的診療ガイドライン(GL)作成,多施設共同研究を継続している.本稿では代表的な心身症の起立性調節障害(OD)を中心に,頭痛・腹痛GL,不登校診療GLにも触れた.これらのGLは相補的に構成され,心身症を疑えば初期段階からGLを活用する.難治性ODに対しては専門医向けGLを完成した(2012年).難治性ODに至る心身医学的機序には(A)子どもの身体機能,精神発達,性格傾向,(B)家庭生活,(C)学校生活,が複雑に関連している.すべてを評価し効果的な戦略を立てる必要がある.新起立試験による自律神経評価,保護者の受容性促進,学業・学校生活や高校進学へのアドバイスなどの治療アルゴリズムが掲載されており,活用いただきたい.

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 53 (3), 212-222, 2013

    一般社団法人 日本心身医学会

参考文献 (5)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ