災害後の心理支援としての表現活動 : 東日本大震災で被災した地域の学校における「一年をふりかえる」表現活動の取り組み(災害医学の進歩,2012年,第53回日本心身医学会総会ならびに学術講演会(鹿児島))

書誌事項

タイトル別名
  • Expressive Activities as Mental Health Support After Disasters : Practice of Expressive Activities of "Looking Back the Year" at Schools in Severely Affected Area by Great East Japan Earthquake(Progress of Disaster Medicine)
  • 災害後の心理支援としての表現活動 : 東日本大震災で被災した地域の学校における「一年をふりかえる」表現活動の取り組み
  • サイガイ ゴ ノ シンリ シエン ト シテ ノ ヒョウゲン カツドウ : ヒガシニホン ダイシンサイ デ ヒサイ シタ チイキ ノ ガッコウ ニ オケル 「 イチネン オ フリカエル 」 ヒョウゲン カツドウ ノ トリクミ

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抄録

災害後の学校における中長期の心理支援を考えるうえで,子どもたちが自らの体験に触れ,それを表現する機会をもつことは大変重要である.それはトラウマ反応への対応として有効なだけでなく,喪の作業としても意味がある.またアニバーサリー反応の軽減にも役立っ.そのためにも,そうした表現活動は,適切な時期に,適切な配慮のもと行われる必要がある.時期としては,発災から3カ月あるいは半年くらいが過ぎた以降の中長期対応の時期が望ましい.また表現活動の導入前,事前準備,当日,事後とそれぞれの段階に応じた配慮が必要となる.またこれらの活動は,災害後,子どもたちとともに歩んできた教員らが中心となって行うのが望ましい.実際に表現活動が行われた学校では,心身の反応を呈する子どもたちも少数いたが,そこでの教員らの適切な対処により,反応を成長につなげていくことができた.2年目以降の表現活動としては,心の整理に加え,語り継ぐという観点が加わる.

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 53 (7), 653-659, 2013

    一般社団法人 日本心身医学会

参考文献 (11)*注記

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