頭頸部領域の心身症に対する認知行動療法

  • 松岡 紘史
    北海道医療大学歯学部口腔構造・機能発育学系保健衛生学分野
  • 森谷 満
    北海道医療大学予防医療科学センター
  • 坂野 雄二
    北海道医療大学心理科学部
  • 安彦 善裕
    北海道医療大学歯学部生体機能・病態学系臨床口腔病理学分野
  • 千葉 逸朗
    北海道医療大学歯学部口腔構造・機能発育学系保健衛生学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Cognitive Behavioral Therapy for the Head and Neck Region of Psychosomatic Patients
  • 頭頸部領域の心身症に対する認知行動療法 : 口腔領域の症状へのアプローチ
  • トウケイブ リョウイキ ノ シンシンショウ ニ タイスル ニンチ コウドウ リョウホウ : コウコウ リョウイキ ノ ショウジョウ エ ノ アプローチ
  • ―口腔領域の症状へのアプローチ―

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抄録

<p>頭頸部領域の心身症に対する認知行動療法では, 症状を悪化・維持させている習慣行動や症状に対する認知的評価が中心的な治療ターゲットであり, その有効性が明らかにされている. 舌痛症およびドライマウスに関しては, 認知的要因の重要性を指摘する研究は存在するものの, 回避行動や安全行動の重要性についての報告はこれまで存在してないが, 症状を悪化・維持させている習慣行動を治療要素に取り入れることで, 良好な結果が得られた. 舌痛症およびドライマウスに対しては, 認知的要因への介入に加えて, 回避行動や安全行動などの習慣行動を治療対象とすることで, より効果的な治療の提供が可能になると考えられる. また, 舌痛症やドライマウス以外の頭頸部の心身症に対しても, 症状を悪化・維持させている習慣行動や症状に対する認知的評価に基づく認知行動療法が効果的な治療法となる可能性があるといえる.</p>

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 58 (2), 152-157, 2018

    一般社団法人 日本心身医学会

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