発作性夜間血色素尿症の 1 剖検例

書誌事項

タイトル別名
  • An Autopsy Case of Paroxysmal Nocturnal Hemoglobinuria
  • ホッサセイ ヤカン ケッシキソ ニョウショウ ノ 1 ボウケンレイ

この論文をさがす

抄録

発作性夜間血色素尿症(PNH)の1剖検例につき報告した。症例は57歳女性。全身倦怠感を主訴とし当科入院。Ham test, Crosby test, 赤血球アセチルコリンエステラーゼの低下等よりPNHと診断。洗滌赤血球輸血, タンパク同化ステロイド, 副腎皮質ステロイド, 鉄剤にて治療を実施したがPNHの診断確定より約1年2ケ月で左大腿静脈血栓塞栓症を併発, 血栓除去術後エンドトキシンショックのため死亡した。自験例では全経過中Sugar water testが陰性であり, その点が従来のPNH報告例とは異なっており注目すべき点と考えられた。また, PNH自体稀な疾患であり, 剖検報告例はきわめて少ないが, 自験例は病理学的にもRemmele, LederらのPNHの診断基準も満たした1症例と考えられた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ