小児の"困った痛み"の心理学的検討 : 人型を用いた痛みの描画表現(ワークショップ:日常診療における"困った痛み"をどう考える?-心理士のための難治性疼痛の理解-,2013年,第54回日本心身医学会総会ならびに学術講演会(横浜))

書誌事項

タイトル別名
  • Psychological Examination for Children's "Embarrassing Pain" : Drawing Expression Using the Human Form(Workshop/How to Deal with "Unmanageable Pain" in Clinical Practice - Knowledge of Intractable Pain for Clinical Psychologist)
  • 小児の"困った痛み"の心理学的検討 : 人型を用いた痛みの描画表現
  • ショウニ ノ"コマッタ イタミ"ノ シンリガクテキ ケントウ : ジンガタ オ モチイタ イタミ ノ ビョウガ ヒョウゲン

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抄録

子どもは身体と心が未分化であるため,大人の疼痛表現とは異なり「痛い」という表現を用いる場合,身体的疼痛を意味するばかりでなく,精神的苦痛や環境に対する不安・緊張感などさまざまな痛みを含んでいる.このような痛みを客観的に評価・理解することは,発達年齢を考慮しても困難である.さらに,子どもは受診すること自体に不安・恐怖を感じている.特に,慢性疼痛,機能的疾患に由来する痛みの場合,保護者や治療者にうまく伝えられないと,「もう痛いと言わないほうがいい」「自分が悪いんだ」など特有な心理状態に陥り,自尊感情が低下する.このような「困った痛み」の状況は,治療を的確に行ううえで支障があると同時に,家庭での親子関係に問題を残す.小児の"困った痛み"を理解する際,既存のスケールも有用であるが,当院では人型を用いた描画を活用している.本法の施行例を提示し,小児の"困った痛み"について,若干の検討を試る.

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 54 (5), 414-421, 2014

    一般社団法人 日本心身医学会

被引用文献 (1)*注記

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