慢性めまいに対する集団認知行動療法

DOI Web Site オープンアクセス
  • 近藤 真前
    名古屋市立大学大学院医学研究科精神・認知・行動医学

書誌事項

タイトル別名
  • Cognitive Behavioral Therapy for Chronic Dizziness
  • マンセイメマイ ニ タイスル シュウダン ニンチ コウドウ リョウホウ

この論文をさがす

抄録

慢性めまいは平衡機能と不安の心理生理学的過程の悪循環が想定される病態である.本研究では慢性めまいに対する認知行動療法プログラムを作成し,長期的効果を予備的に検討することを目的とした.3カ月以上持続し,器質的要因では説明困難なめまいを主訴としてめまい専門外来を受診した20〜70歳の患者に対して,全4〜5回の集団認知行動療法を実施し,めまいによる機能障害(Dizziness Handicap Inventory:DHI)を6カ月測定した.22例が治療を受け,治療前後で有意な改善を認め,6カ月後まで改善傾向が維持された.6カ月後の効果量1.09は先行研究と同等であり,寛解(DHI≦14と定義する)は45.5%であった.本治療プログラムの長期的効果が示唆され,今後の効果検証が必要である.

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 55 (1), 55-61, 2015

    一般社団法人 日本心身医学会

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ