精子形成過程における Hyaluronidase (3.2.1.35) の役割に関する研究

書誌事項

タイトル別名
  • On the Role of Hyaluronidase in Spermatogenesis, an experimental study
  • セイシ ケイセイ カテイ ニ オケル Hyaluronidase 3 2 1

この論文をさがす

抄録

ラット精巣のHyaluronidase (Abb;H-ase)産生は生後3週齢で認められ, 4週齢以降急激に酵素活性が高まることを認めた。生後3週齢から4週齢の幼弱な精巣における精細管内の細胞構成は精原細胞とセルトリ細胞が主体で, それに少数の第1精母細胞が認められる。本酵素の基質であるHyalauronic acid (Abb;HA)の存在は精原細胞で顕著で, 第1精母細胞以降の細胞では著るしく減少した。HAの経時的な定量の結果, 生後3週齢の精巣で最も多く4週齢以降精子形成にともなって急減した。ラットでは生後33日∿35日で始めて精子形成が認められるが, 精子形成開始4∿5日前からH-aseの顕著な増加とHAの急速な減少とがよく一致した。従ってH-aseの精子形成過程における役割の一端は精細胞の分化に関連し精原細胞から第1精母細胞に移行する際, 多量に存在するHAの水解にあることを認めた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ