インスリン抵抗性を呈したV型高脂血症併発糖尿病の1例

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タイトル別名
  • ショウレイ ホウコク(ホッカイドウ チホウカイ スイセン ロンブン) インスリン テイコウセイ オ テイシタ Ⅴ カタ コウシケツショウ ヘイハツ トウニョウビョウ ノ 1レイ

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抄録

36歳, 女性, 1999年 (平成11年) の夏頃から, 発疹性黄色腫が出現したり消失したりしていた. 2000年 (平成12年) 9月, FPG 269mg/dl, HbA1c 9.1%, 空腹時のTC430mgdl, TG4, 215mg dlにて当科に入院した. 発疹性黄色腫は肩, 上背部, 肘部伸側, 大腿, 膝部伸側にみられた. 空腹時にカイロミクロンの出現を認めた. 血清の4℃, 24時間静置後の外観は, 著しい白濁状態を示したが, クリーム層はみられなかった. PHLA検査においてリポ蛋白リパーゼ (以下, LPLと略) 蛋白量は正常下限を示した, 以上より, V型高脂血症と診断した, 尿CPRは98, 100μg日と高値を示し, また血糖コントロールに1日58単位と多量のインスリンを要したことから, インスリン抵抗性の存在が考えられた. 本症例にみられた高TG血症とインスリン抵抗性に関しては, どちらが原因でどちらが結果かは明らかでないが, 本症例は両者が悪循環の病態にあったと思

収録刊行物

  • 糖尿病

    糖尿病 46 (2), 151-153, 2003

    一般社団法人 日本糖尿病学会

参考文献 (12)*注記

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