減量により大量のインスリン注射から離脱できたメタボリックシンドロームを伴う肥満2型糖尿病の3症例

書誌事項

タイトル別名
  • Three Obese Cases of Type 2 Diabetes Mellitus Associated with Metabolic Syndrome, Who Could Substantially Lower Their Daily Insulin Requirements by Losing Body Weight
  • 症例報告 減量により大量のインスリン注射から離脱できたメタボリックシンドロームを伴う肥満2型糖尿病の3症例
  • ショウレイ ホウコク ゲンリョウ ニ ヨリ タイリョウ ノ インスリン チュウシャ カラ リダツ デキタ メタボリック シンドローム オ トモナウ ヒマン 2ガタ トウニョウビョウ ノ 3 ショウレイ

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説明

症例1は63歳男性.身長165 cm, 体重106.3 kg, BMI 39, 臍部ウエスト周囲径116 cm, 血圧138/92 mmHg, 血糖181 mg/dl. インスリン1日100単位注射しており減量と血糖コントロール目的にて入院.入院後1,200 kcal糖尿病食と1万歩の運動を指示.99 kgの時点でメタボリックシンドローム改善.94.5 kgに減量した時点でインスリン離脱.症例2は41歳男性.入院時BMI 32.8, 臍部ウエスト周囲径112 cm, 血圧154/90 mmHg, 血糖171 mg/dl, インスリン総量68単位.入院後1,600 kcal糖尿病食と2万歩の運動にてBMI 31の時点でメタボリックシンドローム改善.BMI 28の時点でインスリン離脱.症例3は61歳女性.入院時BMI 24, 臍部ウエスト周囲径90 cm, TG 203 mg/dl, 血糖162 mg/dl, インスリン総量36単位.減量治療後BMI 22.8の時点でメタボリックシンドローム改善.BMI 22.4の時点でインスリン離脱.これら3症例では治療1年後も減量体重を維持できており,インスリン注射なしでHbA1cはそれぞれ5.4, 6.3, 6.2である.これら3症例では,いずれも体重増加・インスリン注射量増加を引き起こした原因としてストレスによる過食があり,ストレスマネージメント療法を併用しながら加療を続けたことがリバウンドも無く減量でき,1年後もインスリン注射無しの状態にて血糖コントロールが良好に保てている大きな原因と考えている.

収録刊行物

  • 糖尿病

    糖尿病 50 (4), 247-254, 2007

    一般社団法人 日本糖尿病学会

被引用文献 (2)*注記

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