特発性血小板減少性紫斑病に合併した劇症1型糖尿病の1例

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タイトル別名
  • ショウレイ ホウコク トクハツセイ ケッショウバン ゲンショウセイ シハンビョウ ニ ガッペイ シタ ゲキショウ 1ガタ トウニョウビョウ ノ 1レイ

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説明

症例は54歳, 男性. 1985年に特発性血小板減少性紫斑病と診断され, プレドニゾロン内服にて加療を受けていた. 2001年9月9日より発熱, 12日より口渇, 多飲, 多尿を自覚し, 2日間で7kgの体重減少を認めたため, 15日に船橋総合病院を受診. 随時血糖563mg/dl, 尿ケトン3+, pH7.230と糖尿病性ケトアシドーシスであったが, HbA1cは6.0% と低く, 内因性インスリン分泌の枯渇を認めたことから, 劇症1型糖尿病と診断された. 軽快退院後, 10月に慶應義塾大学病院紹介となり, GAD抗体, IA-2抗体, 抗サイログロブリン抗体, 抗TPO抗体を測定したところいずれも陰性であった. 本症例は特発性血小板減少性紫斑病と合併しており, 自己免疫が関与している可能性も考えられた. このような合併例の報告はなく, 劇症1型糖尿病の成因を解明する上で今後の症例蓄積が重要と考え, 報告する.

収録刊行物

  • 糖尿病

    糖尿病 47 (10), 815-818, 2004

    一般社団法人 日本糖尿病学会

参考文献 (12)*注記

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