書誌事項
- タイトル別名
-
- A Questionnaire Study of Patients, Understanding and Acceptance of Diabetes Education for Effective Intervention.
この論文をさがす
説明
「わかっているけれど出来ない」という糖尿病患者の言動の背景にある心理構造を分析し, 効果的な指導方法を検討した. 糖尿病指導項目の中から15項目を選択し, おのおのに「A: 必要性を承知しているか (以下A)」, 「B: 嫌悪感が生じるか (以下B)」, 「C: 困難を感じるか (以下C)」, 「D: 実行できているか (以下D)」 という4側面の質問を設定した.各質問への回答は得点が高いほど肯定的回答が得られるように点数を配分した.糖尿病患者91名の回答結果から「A」は「B」のみと相関があった (p<0.01).「B」「C」「D」は互いに有意な相関があり (p<0.01), 3側面の関係が患者の実行に影響することが示唆された. またこれら3側面とHbA1cとは負の相関を示した (p<0.05). 項目別4側面質問の回答スコアの相関から, 15項目は, (1) 必要性を指導すべき項目 (例: 禁煙), (2) 感情面への配慮が必要な項目 (例: 間食), (3) 困難性の明確化が必要な項目 (例: 食事療法), (4) 共感的態度が必要な項目 (例: 睡眠) に分類できた. 以上の結果より, 一方的に知識を与えること以上に患者の感情や生活状況, 病態を考慮した個別指導の有用性が示唆された.
収録刊行物
-
- 糖尿病
-
糖尿病 41 (12), 1117-1122, 1998
一般社団法人 日本糖尿病学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390282679882546432
-
- NII論文ID
- 130004338433
- 10005568037
-
- NII書誌ID
- AN00166576
-
- ISSN
- 1881588X
- 0021437X
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可