低血糖を契機に低体温から極度の徐脈を繰り返し起こした1型糖尿病の1症例

書誌事項

タイトル別名
  • A Patient with Type 1 Diabetes in Whom Hypoglycemia-related Hypothermia Repeatedly Induced Marked Bradycardia
  • 症例報告 低血糖を契機に低体温から極度の徐脈を繰り返し起こした1型糖尿病の1症例
  • ショウレイ ホウコク テイケットウ オ ケイキ ニ テイタイオン カラ キョクド ノ ジョミャク オ クリカエシ オコシタ 1ガタ トウニョウビョウ ノ 1 ショウレイ

この論文をさがす

説明

症例は67歳男性.42歳時に糖尿病を診断され,インスリン療法が開始されるも高血糖状態が持続していた.2012年2月7日冷汗を伴う低血糖を契機として低体温から失見当識障害を起こし2月10日初回入院となった.体温測定不能(32.0 ℃未満),心拍数35/分,血糖値90 mg/dl.心電図では徐脈,J波(V4-6)を認めた.復温処置,ブドウ糖の静脈注射,補液により翌朝には体温36 ℃,心拍数60台/分に回復し,心電図上J波は消失した.同年3月5日意識障害のため搬送入院となった.体温30.8 ℃,心拍数23/分,血糖65 mg/dl.復温処置による体温上昇とともに意識は回復し正常洞調律に復帰した.同年4月11日夕食直後に意識障害が出現し搬送入院となった.体温32.8 ℃,心拍数26/分.R-R間隔変動係数0.90 %.重症自律神経障害のため低血糖を契機に低体温から極度の徐脈を繰り返し起こした症例と考えた.

収録刊行物

  • 糖尿病

    糖尿病 57 (2), 124-130, 2014

    一般社団法人 日本糖尿病学会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ