地理情報システム(geographic information systems)を用いた受療行動解析についての文献的考察

  • 濱野 強
    島根大学研究機構戦略的研究推進センター疾病予知予防プロジェクトセンター 島根大学医学部環境予防医学
  • 武田 美輪子
    島根大学研究機構戦略的研究推進センター疾病予知予防プロジェクトセンター 島根大学医学部環境予防医学
  • 川上 直美
    早稲田大学スポーツ科学研究センター
  • 木村 義成
    大阪市立大学大学院文学研究科地理学教室
  • 山崎 雅之
    島根大学研究機構戦略的研究推進センター疾病予知予防プロジェクトセンター 島根大学医学部環境予防医学
  • 塩飽 邦憲
    島根大学研究機構戦略的研究推進センター疾病予知予防プロジェクトセンター 島根大学医学部環境予防医学

書誌事項

タイトル別名
  • A Review of Literature Analyzing Healthcare Utilization by Use of Geographic Information Systems
  • チリ ジョウホウ システム(geographic information systems)オ モチイタ ジュリョウコウドウ カイセキ ニ ツイテ ノ ブンケンテキ コウサツ

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抄録

中山間地域では, 住民の医療ニーズに基づいた地域医療体制の確立が緊急の課題である。そのためには, 病床数や医師・看護師数等の構造的側面の検討に加えて, 住民の受療行動解析が有益である。しかし, 我が国では, 受療行動について未だ十分な検討が行なわれていない。そこで, 本研究では, 地理情報システム (geographic information systems: GIS) を活用した受療行動の研究成果を客観的に総括することを目的として文献的考察を行なった。本研究では, 米国国立医学図書館の医学文献データベースPubMedを用い, “health care utilization”に“geographic information systems”, または,“geographic information system”の各語を組み合わせて検索し, 38件を分析対象とした。その結果, GISの用途は, マッピング (データの見える化) が12件, 直線距離解析及び道路ネットワーク解析 (医療施設への距離・時間の算出) が23件, データベース構築・バッファ作成が7件であった。また, 先行研究では, 小児医療, 救急医療を対象とした研究成果が多く示されていたが, 我が国の中山間地域の少子, 高齢化の現状を鑑みると生活習慣病の受療行動に関する研究の進展が望まれる。

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被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (35)*注記

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