茨城県行方市保健センターにおける5歳児健診実施後2年間のまとめ  ――茨城県内初の試み――

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タイトル別名
  • Summary of Two Years of Health Exam Results of Five-Year-Old at Public Health Center in Namegata-shi --The First Attempt in Ibaraki Prefecture--
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  • Summary of Two Years of Health Exam Results of Five-Year-Old at Public Health Center in Namegata-shi
  • ——The First Attempt in Ibaraki Prefecture——
  • ——茨城県内初の試み——

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抄録

茨城県行方市では3歳児健診以降で集団生活に入った後,睡眠・食事・電子メディア視聴時間などの生活リズム・環境を整え直し,成長発達のつまずきや集団適応の困難さなどに対して園・保護者・医療・行政の連携により子育て支援ネットワークを構築することを目的とし,全ての5歳児を対象に5歳児健診を県内で初めて開始した。当日は身体計測・問診・視力検査,栄養相談,歯科衛生相談後,音楽療法士によるミュージック・ケアを保護者と共に観察し,心理相談,診察,保健師のまとめで健診は終了となる。診察内容としてはコミュニケーションがとれているか,追視ができるかなどを診るとともに問診票で気になるところを細部にわたってチェックした。配慮が必要な児は,市の相談教室事業の利用を勧め,また保護者の同意を得た後,心理相談員・保健師が園に出向いて定期的な巡回相談を実施している。平成18年度は計10回,平成19年度は計12回の健診を行ない,最終受診率はそれぞれ90%および88%であった。所見としては,眼科的問題8.8% (平成19年度5.6%),多動傾向5.6% (9.7%),肥満4% (2.8%),育児不安2.8% (4.5%),言葉の問題2.4% (4.2%),夜尿2% (3.5%) などが主にみられた。多動傾向の児童は言葉に問題のある児童に比べ有意に入眠時刻に遅れが認められた。スタッフが園を訪問する訪問型健診と異なり,早起き・早寝の推奨など保護者に直接アドバイスできるのが保健センターでやる悉皆型健診の特徴である。

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