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- 寺澤 捷年
- 千葉中央メディカルセンター和漢診療科
書誌事項
- タイトル別名
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- <b>Pathophysiological Mechanism for the Tokishigyakukagoshuyushokyoto </b><i><b>sho</b></i>
- 当帰四逆加呉茱萸生姜湯証の発現機序 : 鼠径部圧痛と痞根硬結の関連性
- トウキヨン ギャクカゴ グミ ショウガ トウショウ ノ ハツゲン キジョ : ソケイブアツツウ ト ヒコンコウケツ ノ カンレンセイ
- <b>—鼠径部圧痛と痞根硬結の関連性—</b>
- <b>—The Relationship of Painful Groin and a Lump at Hikon (ExB4) the Meridian P</b><b>oint—</b>
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説明
<p>腹診における鼠径部の圧痛が当帰四逆加呉茱萸生姜湯証を指示することが知られている。この事実は1963年に大塚敬節により発見されたものである。そして彼はこれを足之厥陰肝経と関連する徴候と考えた。しかしこの徴候が発現する背景はいまだ明らかにされていない。最近,著者はこの鼠径部の徴候が痞根(ExB4)に置針することによって消失することを見いだした。この臨床的事実から,本方証が恒常性維持機構と関連するとの仮説を呈示した。すなわち,寒冷環境においては下肢からの放散熱を防ぐために総腸骨動脈に交感神経性促進信号がもたらされ,その結果,骨盤腔内臓器の血流が低下する。痞根に対する鍼施術の効果は腸腰肋筋の硬結と内腹斜筋の緊張を同時的に緩ませるものとのと推測される。当帰四逆加呉茱萸生姜湯は骨盤腔内臓器と交感神経節との間に形成されている悪循環を遮断し,骨盤腔の虚血に関連するさまざまな症状を改善するのである。</p>
収録刊行物
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- 日本東洋医学雑誌
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日本東洋医学雑誌 67 (4), 331-339, 2016
一般社団法人 日本東洋医学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679887572736
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- NII論文ID
- 130005475798
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- NII書誌ID
- AN00015774
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- ISSN
- 1882756X
- 02874857
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- NDL書誌ID
- 027744027
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDLサーチ
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可