膵管内乳頭腫瘍に対する体部横断切除膵端々吻合の経験

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Segmental Resection of Pancreas Body with End-to-End Anastomosis of Pancreas for Intraductal Papillary Tumor

この論文をさがす

抄録

膵体部膵管内乳頭腫瘍の1例に体部横断切除を行い, 膵端々吻合にて再建した. 症例は67歳男性, 症状はなく, 検診の腹部超音波検査で, 径3.5cmの体部嚢胞性病変を認め紹介された. ERCP, 膵液細胞診で膵管内乳頭腺腫と診断した. 術中の所見より, 再建法は膵の端々吻合を選択した. 術後合併症なく良好に経過し, 術後1年4か月後のERCPで, 吻合部尾側の膵管は拡張なく良好に造影された. 3年を経過し健存中である. 膵空腸吻合では, 術後の膵管造影による残存膵尾部の検索が困難であり, 自験例の膵胃吻合でも造影成功例はなかった. 膵端々吻合は生理的であり, 手術時間も短く, 術後のフォローアップのためにも優れた術式であると考えられた.

収録刊行物

参考文献 (16)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ