書誌事項
- タイトル別名
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- Clinical Significance of Measuring Serum p53 Antibodies in Colorectal Cancer Patients
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説明
大腸癌における血清p53抗体測定の意義について検討した.対象は手術を施行した大腸癌251例であり,うち同時性多発癌を28例に,同時性重複癌を8例に認めた.術前に血清CEA, CA19-9, p53抗体を測定し,臨床病理学的背景と比較した.多発癌,重複癌を除いた215例の陽性率はCEAが31.2%,CA19-9が15.8%,p53抗体が31.6%で,これら三者のいずれかが陽性になる率は60.0%であった.便潜血陽性の症例でp53抗体の陽性率がCEAに比べて有意に高かった(p=0.0215).また,Stage Iでp53抗体の陽性率がCEAに比べ有意に高かった(p=0.0002).同時性多発癌におけるp53抗体の陽性率は53.6%であり,単発癌に比べて有意に高かった(p=0.0213).重複癌におけるp53抗体の陽性率は50%で,単発癌に比べて有意差はないものの,陽性率が高い傾向がみられた.p53抗体を測定することは早期癌の発見や,多発癌,重複癌の見逃しを防止するために有用であると思われた.
収録刊行物
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- 日本消化器外科学会雑誌
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日本消化器外科学会雑誌 43 (9), 996-1001, 2010
一般社団法人 日本消化器外科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679893780992
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- NII論文ID
- 130004560657
- 110007701035
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- NII書誌ID
- AN00192066
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- ISSN
- 13489372
- 03869768
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可