書誌事項
- タイトル別名
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- A Case of Anal Canal Adenocarcinoma associated with Perianal Pagetoid Spread Lacking Connection within the Epidermis
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説明
症例は78歳の女性で,肛門周囲の掻痒感を主訴に皮膚科を受診した.肛門皮膚に同心円状(8×9 cm)でびらんを伴う隆起性病変を認め,皮膚生検にてPaget病と診断した.その後の精査にて直腸(Rb)にIsp型腫瘍を認め,生検にて高分化型腺癌,最終的にはPagetoid spreadを伴った肛門管癌との術前診断を得た.5 cmの健常皮膚を切除するために,有茎腹直筋皮弁を用いた会陰部再建術を付加した腹会陰式直腸切断術(D2)を施行した.病理組織学的検査所見はIsp型,sm2,ly2,v0,n1,stage IIIa,肛門周囲の皮膚病変部と肛門管腫瘍との間には約6 mmのびらんと約3 mmの再生非腫瘍性扁平上皮が介在し,粘膜面における異型細胞の連続性を認めなかった.よって,高分化腺癌が肛門周囲皮膚真皮にリンパ管侵襲を示し,さらに表皮内へ向かってPagetoid spreadを呈したものと推定した.このような,Paget細胞の進展形式は検索しえたかぎりでは自験例のみであった.
収録刊行物
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- 日本消化器外科学会雑誌
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日本消化器外科学会雑誌 43 (4), 448-453, 2010
一般社団法人 日本消化器外科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679896304000
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- NII論文ID
- 130004560599
- 110007593908
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- NII書誌ID
- AN00192066
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- ISSN
- 13489372
- 03869768
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可