糖反応性低血糖を呈するインスリノーマに対して術中糖負荷試験を併用し腹腔鏡下膵尾部切除術を施行した1例

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  • Laparoscopic Distal Pancreatectomy for a Glucose-responsive Insulinoma

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<p> 症例は57歳の女性で,食中および食後の低血糖症状を主訴に当院を受診した.入院時の血液検査および内分泌ホルモン検査では明らかな異常を認めなかったが,経口および経静脈的ブドウ糖負荷試験において著明なインスリン過剰分泌と低血糖を認めた.絶食試験でも低血糖が誘発されたがインスリン過剰分泌は認めなかった.Dynamic CTにて膵尾部に腫瘍を認め,血管造影検査,および選択的動脈刺激静脈サンプリング(arterial stimulation venous sampling;ASVS)の結果と併せて糖反応性低血糖を呈する膵尾部単発性インスリノーマと診断し,同病変に対して腹腔鏡下脾動静脈温存脾温存膵尾部切除術を施行した.術中病変摘出直後に経静脈糖負荷試験を施行し,インスリン過剰分泌が消失したことを確認し,病変の完全摘出と判断した.糖反応性低血糖を呈するインスリノーマは非常にまれであり,同疾患に対して術中糖負荷試験を施行することが非常に有用であった1例を経験したので報告する.</p>

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