Barrett腺癌に対する化学療法中に急速に発達したAFP産生癌の1例

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  • Alpha-Fetoprotein-Producing Cancer That Derived in Barrett’s Esophageal Cancer after Chemotherapy

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抄録

<p>我々は下部食道癌に対し化学療法を施行した後,その一部より短期間に発生したAFP産生癌というまれな1例を経験した.また,新規幹細胞マーカーSal-like protein 4(以下,SALL4と略記)染色がAFPと解離していたことも大変興味深い.食道におけるAFP産生癌は本例を含め22例目であり,この領域のAFP産生癌の発症については,Barrett食道→食道腺癌→AFP産生癌のシークエンスが推察された.症例は64歳の男性で,食道癌(LtAe,2型,cStage III)と診断した.術前化学療法が奏効したが,5コース終了後に病巣部の下端にtype 1の腫瘤が発生した.手術標本では下部食道に2型癌と,胃側に赤色の1型癌を認めた.両病変は腺癌であったが,1型部分はAFP染色陽性であった.また,SALL4染色では1型部分はAFPと一致し陽性だが,AFP陰性であった口側の領域にも陽性部分があった.</p>

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参考文献 (38)*注記

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