血小板減少症にて発見された巨大脾過誤腫の1例

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  • Giant Splenic Hamartoma with Thrombocytopenia

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抄録

<p> 症例は39歳の男性で,健康診断で血小板減少を指摘され受診した.腹部超音波検査で内部血流を伴う10 cm大の低エコー脾腫瘤を認めた.腹部造影CTで脾実質と同程度に濃染される比較的境界明瞭な腫瘤を脾臓下極に認め,MRIで脾正常実質と比べT1強調画像で等信号,T2強調画像で等~一部高信号を呈した.18F-FDG-PET/CTで軽度集積(SUV max 3.0)した.悪性を否定できず,脾機能亢進が原因と考えられる血小板減少を認め,脾破裂の危険性があることから手術適応と判断した.手術は左肋骨弓斜切開で脾摘出術を施行した.病理診断ではCD8陽性の類洞内皮細胞とCD34陽性の血管内皮細胞を腫瘤全体に均一に認め,脾過誤腫と診断した.血小板値は術直後に正常化し,術後14日目に退院となった.脾過誤腫はまれな疾患で,血小板減少症にて発見された巨大脾過誤腫の1例を経験したので報告する.</p>

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