上肢 Entrapment Neuropathy におけるサーモグラフィーの有用性について

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  • Usefulness of Thermography in the Upper Extremity Entrapment Neuropathy.

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抄録

サーモグラフィーは簡便で非侵襲的な検査法であり, 整形外科領域でもよく用いられている. 今回, 我々は上肢の entrapment neuropathy におけるサーモグラフィーの有用性を検討した. 対象とした肘部管症候群16例, 手根管症候群10例について, それぞれサーモグラフィーを用いて得られた皮膚温の変化と, 術前のMCV, 病期及び術後の評価との関係について調べた. 26例中, 健側に対して皮膚温の低下を認めたのは4例のみであり, 温度変化自体も小さく, いずれの関係においても統計学的な相関はみられなかった. 神経自体の障害が比較的軽度で緩徐にくることの多い上肢の entrapment neuropathy においては, サーモグラフィーの有用性は低いと思われた.

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