正中神経に発生した蔓状神経鞘腫の1例

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  • A Case of Plexiform Schwannoma of the Median Nerve

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抄録

正中神経に発生した蔓状神経鞘腫の1例を経験したので報告する.【症例】54歳,女性 【主訴】左前腕・手掌部軟部腫瘤,左母指から中指のしびれ 【現病歴】約20年前に左手掌部の腫瘤に気付いたが症状がないため放置していた.約5年前に左前腕掌側近位の腫瘤に気付き,次第に前腕遠位まで増大し左母指から中指のしびれも出現したため近医を受診した.MRIで神経原性腫瘍が疑われ当科を紹介された.【現症】左手掌部に約4×5 cm,左前腕屈側に約10×17 cmの腫瘤を認め,腫瘤は弾性軟,辺縁整,可動性がなく前腕の腫瘤上には正中神経領域に放散するTinel徴候を認めた.母指球筋萎縮が著明で,母指~中指の2 PDは15 mm以上と知覚低下も認めた.【経過】全身麻酔下に腫瘍核出術を行い,術後4カ月の現在再発を認めない.

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参考文献 (15)*注記

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