Taylor Spatial Frameを用いたbone transportで治療した下腿開放骨折(Gastilo type Ⅲ-B)の1例

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抄録

今回我々は下腿開放骨折(Gastilo type Ⅲb)に対しTaylor Spatial Frameを用いたbone transportにて治療した1例を経験した.症例は23歳男性.250 ccバイクで走行中に転倒し受傷.右脛骨腓骨骨幹部開放骨折,右踵骨開放骨折を認め,緊急で洗浄・デブリードマン,創外固定施行した.経過中に広範囲の軟部組織の壊死,感染徴候が出現し関連病院内形成外科へ転院し,軟部組織の再建・感染の鎮静化を行い当院へ再度転院となった.骨欠損や感染性偽関節を認め,Taylor Spatial Frameを用い延長量9 cm,延長期間143日間,創外固定期間486日間の経過でbone transportを施行した.最終観察時に脚長差もなく独歩可能である.Bone transportは創外固定器装着期間が長期にわたるという欠点はあるが,マイクロサージェリーの技術が不要であり解剖学的な骨横径が得られ有用な治療である.

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