-
- 樫原 稔
- 名瀬徳洲会病院整形外科
この論文をさがす
説明
大転子単独骨折6例を含む大腿骨転子部不顕性骨折21例に対して,早期全荷重・離床などのリハによる保存療法を行った.19例で骨折部は転位せずに骨癒合し,2例は骨折部が転位したため内固定術を行った.全身の合併症を生じた3例以外は,ほぼ受傷前の歩行能力を獲得した.MRIで骨折線は後方スライスでは縦方向に,前方スライスでは横方向に小転子より上方に走る傾向にあった.大腿骨転子部不顕性骨折に対して,手術治療は早期除痛・離床目的に行われたり,疼痛遷延例などに行われたりする報告がある.一方,保存療法派においては受傷直後の疼痛や骨折部転位の懸念のため,荷重や離床を遅らせる報告が多い.われわれは,多くの例で受傷前の歩行能力を獲得したり,骨折部が転位したりせずに保存療法が可能であったことから,早期全荷重・離床の保存的治療を原則としている.
収録刊行物
-
- 整形外科と災害外科
-
整形外科と災害外科 64 (1), 119-121, 2015
西日本整形・災害外科学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390282679916985856
-
- NII論文ID
- 130005071232
-
- ISSN
- 13494333
- 00371033
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可