前方環軸関節固定術を行った4例

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  • ―前方からのMagerl法の挑戦―

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抄録

環軸関節固定術では高齢者で四肢の変形拘縮,高度亀背変形があれば腹臥位での後方手術が困難であり,仰臥位でIso-C 3Dナビを使用して前方環軸関節固定術を4例に行った.疾患は歯突起骨折が3例,RA環軸関節亜脱臼が1例で,手術方法はMayfield頭蓋3点固定器にナビのReferential frameを設置し,整復位をとり,右側前頸部より胸鎖乳突筋の前縁から侵入し,C2/3椎間板腔からナビに対応した操作管で両側環軸関節,歯突起にガイドピンを刺入し,中空螺子を挿入した.椎骨動脈損傷はなく,RAの症例で右前頸部の小皮切で食道を牽引して手術したためと思われる一過性嚥下障害をみとめた.両側環軸関節が固定できた歯突起骨折の2例は骨癒合が得られたが,片側固定例では癒合が遷延し,Magerl法を追加した.ナビを用いての前方環軸関節固定術は高齢者では選択肢の一つとなり得る.

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