Thompson変法における長母指外転筋腱張力の計測

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抄録

<p>Thompson変法による関節形成術を施行時に,abductor pollicis longus(以下APL)腱固定時張力の計測を行ったので報告する.【対象と方法】3例3指,全例女性で,平均年齢は60歳であった.Eaton分類は全例stageⅢで,評価期間は12ヵ月とした.手術はTJ screw®を用いたThompson変法に準じて行った.第2中手骨骨孔に誘導したAPL腱にバネばかりをつけて,APL腱固定時の張力を計測した.張力および臨床評価を調査し,母指列短縮の指標としてTrapezio-metacarpal ratio(以下TMR)を計測した.【結果】3例とも張力1kgでは軸圧に対して不安定で,1.25kgでは軸圧に対して安定し,内転制限もみられなかった.1.5kgでは他動内転が制限された.よって,1.25kgで固定した.最終評価時における臨床評価は過去の報告と同等の結果を得た.TMRの経時的推移および最終評価時TMRも過去の報告と同様であった.</p>

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