左第3中足骨に発生した類骨骨腫の1例

  • 緒方 光次郎
    熊本大学大学院生命科学研究部整形外科学分野
  • 岡 潔
    熊本大学大学院生命科学研究部整形外科学分野
  • 佐藤 広生
    熊本大学大学院生命科学研究部整形外科学分野
  • 末吉 貴直
    熊本大学大学院生命科学研究部整形外科学分野
  • 浦田 泰弘
    熊本大学大学院生命科学研究部整形外科学分野
  • 水田 博志
    熊本大学大学院生命科学研究部整形外科学分野

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抄録

目的:左第3中足骨に発生した類骨骨腫の1例を経験したので報告する.症例:患者は8歳男児.2か月前にサッカーをした後から左足背部の腫脹,疼痛を認め近医にて疲労骨折の診断を受けるも,改善なく当科紹介となった.単純X線像では第3中足骨に全周性の骨硬化像と,第2中足骨の外側皮質骨にも硬化像が見られた.単純CTでは,中足骨基部にnidusを認めた.MRIでは,nidus周囲にはT2強調画像及びSTIR像にて高信号域の拡散を認め,炎症の波及と思われた.手術にてnidusを摘出した.病理検査の結果,類骨骨腫と診断が確定した,術後4か月で第3中足骨の皮質骨の肥厚は残存するも,第2中足骨の肥厚はリモデリングされていた.考察:骨皮質の肥厚にはプロスタグランジンが関係していると考えられている.治療は手術,RF焼経過灼術にて治療を行うが,どちらも10%程度の再発率があり,今後も経過観察が必要である.

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参考文献 (3)*注記

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