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- 岡本 紀久
- 藤田学園保健衛生大学衛生学部医動物学教室
書誌事項
- タイトル別名
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- Tests for cockroach control with UV radiation : 1. Entrance of cockroaches into the UV radiation field of germicidal lamps
- 紫外線によるゴキブリ防除実験-1-殺菌灯照射野へのゴキブリの侵入と紫外線の致死効果〔英文〕
- シガイセン ニ ヨル ゴキブリ ボウジョ ジッケン 1 サッキントウ ショウシ
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説明
紫外線によるゴキブリ防除の可能性を探るため, 殺菌灯の照射野にゴキブリが侵入する頻度と, 室内放飼実験による致死効果について検討した。シェルターを設けたゴキブリ行動自動記録装置を作製し, 殺菌灯から約10cmの距離に赤外線センサーを置き, 強力な紫外線照射野へのゴキブリの侵入頻度を観察記録した。チャバネゴキブリも, ワモンゴキブリも殺菌灯の近くにかなり高頻度に現れ, 大部分の幼虫は1週間以内に, 成虫も2週間以内に死亡するのが観察され, 致死効果が認められた。チャバネゴキブリとワモンゴキブリの幼虫と成虫をゴキブリ飼育用の恒温室内に一定数放飼し, 恒温室中に設置した殺菌灯下で活動するか否かを煤紙を置いて調べ, 毎日1回死体を集めて累積死亡率を求めた。その結果, 両種の幼虫とチャバネゴキブリの成虫は, 殺菌灯下を自由に歩き回り, 紫外線線量が高いほど死亡率も高いことが見いだされた。しかし, ワモンゴキブリの成虫は, 殺菌灯の光が強すぎるとこれを避ける傾向があり, 致死率も低下することが観察された。とはいえ, 殺菌灯下に餌を置いた場合には, 強い線量の殺菌灯下でも動き回り, 致死率が高まることが観察された。これらの観察結果から, 殺菌灯から照射される紫外線を利用するゴキブリ駆除の可能性が示唆された。殺菌灯を住居内に設置する方法については今後さらに検討を行い, 安全かつ効率的な基準を確立する必要があると考えている。
収録刊行物
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- 衛生動物
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衛生動物 40 (4), 259-267, 1989
日本衛生動物学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679919444352
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- NII論文ID
- 110003820271
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- NII書誌ID
- AN00021948
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- ISSN
- 21855609
- 04247086
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- NDL書誌ID
- 3658517
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- 本文言語コード
- en
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- データソース種別
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- JaLC
- NDLサーチ
- Crossref
- CiNii Articles
- OpenAIRE
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可