大分県におけるツツガムシの種類相およびツツガムシ病の流行地および非流行地でのタテツツガムシとフトゲツツガムシの季節消長

書誌事項

タイトル別名
  • Trombiculid fauna and seasonal occurrence of Leptotrombidium scutellare and Leptotrombidium pallidum in endemic and non-endemic areas for tsutsugamushi disease in Oita Prefecture, Japan
  • Trombiculid fauna and sesonal occurrence of Leptotrombidium scutellare and Leptotrombidium pallidum in endemic and non-endemic areas for tsutsugamushi disease in Oita Prefecture,Japan

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抄録

大分県におけるツツガムシの種類相と季節消長の調査を, ツツガムシ病流行地の3地点, 非流行地の4地点を主な調査地として実施した。各地点で, 小哺乳類の坑道と坑道以外の地表からそれぞれ土壌を採取し, ツルグレン装置で未吸着幼虫を抽出した(直接採集法)。また地表を黒布で覆って採集する方法(鈴木の方法)も併用した。その結果19種のツツガムシが得られ, そのうちの5種が大分県での初記録であった。タテツツガムシとフトゲツツガムシは, どちらも流行地と非流行地の双方から採集されたが, 前者が流行地に比較的多く, 非流行地には少なかったのに対し, 後者は流行地より非流行地に多かった。タテツツガムシの幼虫は11月をピークとして10月から1月に現われたが, フトゲツツガムシは9月と, 11月から1月にピークをもつ二峰性を示してほぼ一年中現われた。直接採集法はツツガムシ相や季節的消長の調査に効果的に適用できるが, タテツツガムシとミヤガワタマツツガムシの採集には, 鈴木の方法が優れていた。

収録刊行物

  • 衛生動物

    衛生動物 50 (4), 303-312, 1999

    日本衛生動物学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (33)*注記

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