Dibrom のイエバエに対する殺虫効力について

書誌事項

タイトル別名
  • Insecticidal effect of Dibrom to house flies
  • Dibrom ノ イエバエ ニ タイスル サッチュウ コウリョク ニ ツイテ

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説明

Dibromを速効性の点においてDDVPと, 残効性の面においてDiazinonと比較検討した.試験方法はトピカルアプリケーション, 油剤および乳剤の直接噴霧法, 油剤の噴霧降下法, 乳剤の濾紙面接触法, 乳剤の大形円筒法による接触効果と蒸気圧による効果および野外における重点残留噴霧法により行い, 効力および使用法の検討を行つた.トピカルによるときは高槻系イエバエに対し♀1匹当りのγ量でLD_50を示すと, Dibromは0.023, DDVPは0.034およびDiazinoの0.072であつた.上記の試験法は密閉下の状態と, 開放下の状態とに分け得る, 例えば油剤の噴霧降下法, 乳剤の濾紙面接触法および大形円筒法による方法中, 初期のものは密閉下のものであり, 開放下のものでは直接噴霧と, ベニヤ面残留効果および大形円筒法中, 中期後のものはこれに属している.開放下においてはDibromが勝り, 密閉下においてはDDVPがより勝つている.残留効果においてはDiazinonと同等ないしはわずかであるが勝る傾向にある.野外試験は気象条件不良のために適確な残留期間の測定はでき難かつたが, 殺虫剤散布面よりの接触による方法より約15日程度は効力が持続するものと推定される.

収録刊行物

  • 衛生動物

    衛生動物 12 (1), 85-94, 1961

    日本衛生動物学会

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