Anopheles sundaicus 幼虫生息場所の環境指標としてのホテイアオイの有用性について

  • 菊池 哲志
    北スマトラ地域保健対策プロジェクトインドネシア共和国北スマトラ州保健局:帝京大学医学部医動物学教室
  • 高木 正洋
    北スマトラ地域保健対策プロジェクトインドネシア共和国北スマトラ州保健局:長崎大学熱帯医学研究所生物環境分野
  • 徳久 英二
    北スマトラ地域保健対策プロジェクトインドネシア共和国北スマトラ州保健局:株式会社帝装化成学術研究部
  • 鈴木 猛
    北スマトラ地域保健対策プロジェクトインドネシア共和国北スマトラ州保健局
  • PANJAITAN William
    インドネシア共和国北スマトラ州保健局
  • 安野 正之
    北スマトラ地域保健対策プロジェクトインドネシア共和国北スマトラ州保健局:滋賀県立大学環境科学部環境生態学科

書誌事項

タイトル別名
  • Water hyacinth (Eichhornia crassipes) as an indicator to show the absence of Anopheles sundaicus larvae
  • Water hyacinth Eichhornia crassipes as

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抄録

北スマトラ州のアサハン地区の海岸部において, An. sundaicus幼虫の生息場所の分布を敏速に把握するために, ホテイアオイの植生が指標として役立つかどうか調査した。ホテイアオイは塩分濃度0.2%以下の水域に広く繁茂し, これらの水域からAn. sundaicusは採集されなかった。一方, ホテイアオイ非植生水域(塩分濃度0.0∿4.0%)からは本幼虫が頻繁に採集された。ホテイアオイ植生水域に海水が侵入した場合を想定して, ホテイアオイの塩分耐性を調べたところ, 0.32%以上の塩分濃度に対してすぐに萎れ始めた。これらの結果から, ホテイアオイの植生分布とその外部形態の変化は, An. sundaicus幼虫生息場所の指標として有用であると考えた。

収録刊行物

  • 衛生動物

    衛生動物 48 (1), 11-18, 1997

    日本衛生動物学会

参考文献 (10)*注記

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