ケブカスズメバチ Vespa simillima の都市部における営巣と被害

書誌事項

タイトル別名
  • The Japanese hornet Vespa simillima Smith, an important nuisance pest in urban areas (Hymenoptera:Vespidae)
  • ケブカスズメバチVespa simillimaの都市部における営巣と被害〔英文〕
  • ケブカスズメバチ Vespa simillima ノ トシブ ニ オケル エイ

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説明

ケブカスズメバチVespa simillimaは本邦に産するスズメバチ属Vespaのうち最も普通な種である。本種は都市部の家屋等にも多く営巣するので, 近年不快害虫として重要になりつつある。本種はs. simillima(北海道)およびs. xanthoptera(本州・四国・九州)の2亜種を含む。前者の営巣期は5月下旬∿10月上旬の約4.5か月であり, 成熟巣の平均育室数は1,821,同巣盤数6.6および同成虫数315である。亜種xan thopteraの巣規模はこれよりかなり大きいが, これは営巣期がより長い(約6か月)ためと思われる。小樽市の都市部で最も多い営巣場所は木造家屋の壁間(亜種simillimaの駆除数600のうち約50%)であり, 一方京都市では屋根裏内(亜種xanthoptera駆除数約150の70%)であった。小樽市では本種による刺傷被害者のうち70%は壁間に営巣したハチによるものであった。駆除方法として, 小樽市保健所が実施しているものをあげた。

収録刊行物

  • 衛生動物

    衛生動物 32 (3), 203-213, 1981

    日本衛生動物学会

被引用文献 (5)*注記

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