広範な水腫様変性を伴い診断に苦慮した子宮筋腫の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A case of diffuse hydropic uterine leiomyoma that proved difficult to diagnose
  • 症例報告 広範な水腫様変性を伴い診断に苦慮した子宮筋腫の1例
  • ショウレイ ホウコク コウハン ナ スイシュ ヨウ ヘンセイ オ トモナイ シンダン ニ クリョ シタ シキュウ キンシュ ノ 1レイ

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説明

子宮筋腫の水腫様変性とは腫瘍内が浮腫状になり細胞間に淡好酸性物質が貯留した状態とされ,摘出標本の病理所見では比較的よく見られるタイプの変性であるが,広範な水腫様変性を伴った子宮筋腫の報告はまれである. 症例は39歳,2経産,分娩後のMRIで子宮周囲に腫瘤の指摘を受け血腫を疑われるも,3年後に施行したMRIでも著変を認めなかったことから変性筋腫の可能性が疑われた. しかしながら,さらに3年後のMRIで増大を認めたために子宮肉腫や後腹膜腫瘍の可能性も考えられ手術療法を施行した. 開腹にて腫瘍を含む子宮全摘術を行ったところ,病理組織検査では水腫様変性を伴った平滑筋腫であり,いずれの部分にも悪性を疑う所見を認めなかった. 変性筋腫では本症例のように増大する可能性があるため,定期的なフォローアップの必要性が考えられた.〔産婦の進歩66(3):277-282,2014(平成26年8月)〕

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