当院において過去5年間に子宮頸部円錐切除術を行った399例の検討

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タイトル別名
  • An analysis of 399 cervical conization cases in last five years
  • トウ イン ニ オイテ カコ 5ネンカン ニ シキュウ ケイブ エンスイ セツジョジュツ オ オコナッタ 399レイ ノ ケントウ

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抄録

<p>2011年1月から2015年12月にかけて当院で施行した子宮頸部円錐切除術399例について検討した.病理組織診断を手術前後で比較すると,術前に子宮頸部高度異形成(CIN3)と診断した症例のうち,30例(9.6%)が術後に診断をアップステージした.CIN3以上の病変が疑われる症例に対しては,正確な診断を得るために積極的に子宮頸部円錐切除術を行うべきである.術後再発を5例で確認し,そのうち1例は初回治療時の摘出組織断端が陰性であったがCIN3として再発した.初回治療時の診断がCIN3かつ断端陽性であった症例のうち1例が浸潤癌(扁平上皮癌IB1期)として再発した.いずれも再手術で根治をはかることが可能であった.再発は術後比較的短期間で起こっており,術後1年の経過観察が重要である.術後妊娠は45例(11.3%)確認され,このうち6例(13.3%)が早産となった.この早産率は既存の報告と同様であった.また当科における解析結果より,授乳期に円錐切除を行う場合は頸管狭窄の予防が重要であると思われた.〔産婦の進歩70(1):17-23,2018(平成30年2月)〕</p>

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