人の活動域に生息するマダニに対する衛生害虫用殺虫剤の防除効果

書誌事項

タイトル別名
  • Suppressive effect and persistence of hygienic acaricides for control of ticks in recreational areas
  • ヒト ノ カツドウイキ ニ セイソク スル マダニ ニ タイスル エイセイ ガイチュウヨウ サッチュウザイ ノ ボウジョ コウカ

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説明

<p>人の活動域に生息するマダニに対して,衛生害虫用殺虫剤4製剤(プロペタンホスMC剤,フェニトロチオンフロアブル剤,フェンチオン・フタルスリン混合乳剤,フェニトロチオン粉剤)を各々処理し,防除効果とその持続性を評価した.試験区内ではフタトゲチマダニが優占して見られた.4製剤は処理1~6日後に80%以上の減少率を示し,概ね速効的にマダニを駆除した.4製剤の中でプロペタンホスMC剤は48日後まで減少率80%以上を維持し,効果が最も持続した.他の剤は19日後以降,減少率は徐々に低下した.これに対して,処理区画内で地面と同様に処理し,継続配置した白布を1, 6, 31日後に回収し,マダニを24時間強制接触させた場合,フェンチオン・フタルスリン混合乳剤とフェニトロチオン粉剤では6日後までに,他の剤も31日後には残効性がほぼ消失し,見かけ上の効果と残存成分による効果には差があることが示唆された.処理区周辺でのニホンジカ等の大型動物の活動状況から,処理区内のマダニ密度の回復には,これらの動物による影響が大きいと推定された.</p>

収録刊行物

  • 衛生動物

    衛生動物 68 (3), 101-108, 2017

    日本衛生動物学会

参考文献 (2)*注記

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