子宮鏡下手術で判明した子宮体癌の3症例

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タイトル別名
  • Three cases of endometrial carcinoma diagnosed by hysteroscopic surgery
  • 症例報告 子宮鏡下手術で判明した子宮体癌の3症例
  • ショウレイ ホウコク シキュウキョウカ シュジュツ デ ハンメイ シタ シキュウタイガン ノ 3 ショウレイ

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抄録

子宮内膜ポリープに対する治療として子宮鏡下手術(TCR)は近年標準術式となってきている.当科では内膜ポリープ症例に対して2007年12月から2009年8月までに66例の子宮鏡下手術を行ったが,そのなかで内膜細胞診が陰性でTCR後に病理診断で子宮体癌と判明した3例を経験したので報告する.症例1は31歳1経妊1経産.分娩後1年3ヵ月で不正出血のため受診した.ソノヒステログラフィーでポリープ様隆起を認めTCR施行し,病理組織学的検査で類内膜腺癌G1の所見を得た.追加治療として単純子宮全摘出術および両側付属器摘出術を施行した.術後診断は類内膜腺癌G1 pT1bNxM0であった.症例2は52歳0経妊0経産.不正出血で近医受診し子宮内膜肥厚を指摘され紹介された.子宮鏡でポリープ様腫瘤を認めTCRを施行した.病理組織学的検査結果は類内膜腺癌G1であった.MRIで筋層浸潤が疑われたため,追加治療として単純子宮全摘術+両側付属器摘出術+骨盤内リンパ節郭清術を施行し,術後診断は類内膜腺癌G1 pT1bN0M0であった.症例3は70歳0経妊0経産. 健診で子宮留血腫を指摘され紹介された.子宮鏡でポリープ様腫瘤を認めTCR施行.病理組織学的検査結果は類内膜腺癌G1の所見であった.他院で追加治療として単純子宮全摘術および両側付属器摘出術を行い,術後診断は類内膜腺癌G2 pT1bNxM0であった.3例とも術後経過良好で再発を認めていない.〔産婦の進歩62(3):248-252,2010(平成22年8月)〕

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