耳鼻咽喉科領域における周術期口腔機能管理の現状と課題
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- 林 勝彦
- 東京慈恵会医科大学歯科
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抄録
<p> 頭頸部がん治療に際する周術期口腔機能管理は, 術後合併症である創部感染や誤嚥性肺炎の予防と, 化学療法や放射線治療に伴う口腔粘膜炎など口腔合併症の緩和を主目的とし, がん治療の質を担保するために不可欠な支持療法である。 医科側の早期依頼に基づいて, がん治療前から口腔機能管理を開始することが, 確実な口腔機能管理実施と患者の心身的負担軽減のために重要となる。 周術期口腔機能管理の効果的な介入と周術期以降の継続的口腔管理のためには, がん治療病院あるいは院内歯科と地域歯科医療機関の密な連携構築が必要であり, 今後の課題となろう。 周術期口腔機能管理は, 医科歯科連携による患者主体のチーム医療である。 多職種間, 多施設間で患者の全身状態, 精神状態, 社会的背景, 原疾患の治療と予後などの情報を共有して計画的かつ効率的に行うことが重要である。</p>
収録刊行物
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- 耳鼻咽喉科展望
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耳鼻咽喉科展望 60 (2), 95-103, 2017
耳鼻咽喉科展望会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679927912064
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- NII論文ID
- 130006707783
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- ISSN
- 18836429
- 03869687
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可