糖尿病黄斑浮腫への硝子体手術適応の検討

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  • Investigation of Pars Plana Vitrectomy for Diabetic Macular Edema

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目的:光干渉断層計(optical coherence tomography: OCT)を用いて網膜形態の観察を行い,硝子体手術適応症例の検討を行う。<br/>方法:2009年6月〜2011年12月までの間で当院にて糖尿病黄斑浮腫に対して硝子体手術を施行され,6ヵ月以上経過観察可能であった22例24眼。嚢胞様浮腫のみの症例(7眼),漿液性剥離併発症例(7眼),黄斑上膜併発症例(10眼)の3群における網膜形態の変化についてOCTを用いて検討を行った。<br/>結果:嚢胞様浮腫のみの群における中心窩網膜厚は術前640±189 um,術後6ヵ月が319±122 um,術後6ヵ月で浮腫が改善した症例(中心窩網膜<250 um)は3例(42%),嚢胞所見は全例で消失を認めなかった(0%)。<br/>漿液性剥離併発群における中心窩網膜厚は術前583±230 um,術後6ヵ月が348±164 um,術後6ヵ月で浮腫が改善した症例は3例(42%),嚢胞所見は3例で消失しており(42%),漿液性剥離は全例で消失していた(100%)。<br/>黄斑上膜併発群における中心窩網膜厚は術前559±80 um,術後6ヵ月が263±82 um,術後6ヵ月で浮腫が改善した症例は7例(70%),嚢胞所見は7例で消失していた(70%)。<br/>結論:一般的に抗VEGF治療が効きにくいと言われている漿液性剥離に対し,硝子体手術は有効である可能性が示唆された。黄斑上膜併発群は硝子体手術にて,良好な黄斑形態へと改善した例が多かった

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