日本の火山性酸栄養湖、猪苗代湖における植物プランクトン群集組成の変化の推定

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  • Estimation of the Changes in Phytoplankton Community Composition in a Volcanic Acidotrophic Lake, Inawashiro, Japan

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抄録

日本の東北地方、福島県磐梯山の周辺には猪苗代湖、桧原湖、小野川湖、秋元湖の4つの湖沼がある。4湖沼の植物プランクトン群集の長期的動態を多変量解析により解析し、近年pH上昇が観測されている猪苗代湖の植物プランクトン群集組成の変化を推定した。正準対応分析(CCA)の結果、4湖沼での植物プランクトン群集組成の違いは主に5つの環境因子、pH、動物プランクトン個体密度、全窒素濃度、混合層内の月平均光合成有効放射量PARM、N/P比によって説明できた。水温を含めた6つの環境因子で表される生息場における種のニッチがOMI分析により評価され、48種の植物プランクトンは4つのグループ、広範囲分布種、好酸性種、中性の貧−中栄養種、中性の中栄養種に分類された。4グループのニッチより、猪苗代湖でもし富栄養化が生じた場合にはMicrocystis sp.などの中性の中栄養種が発生し、植物プランクトン群集組成は桧原湖、小野川湖、秋元湖の組成に近づいていくと推定された。

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