硫黄・炭酸カルシウム含有粒状資材と軽量発泡コンクリート粒状資材を使用した2段式処理による豚舎排水の脱窒・リン低減

書誌事項

タイトル別名
  • Nitrogen and Phosphorus Removal from Secondary Treated Swine Wastewater by Two-stage Treatment Process using Granulated S<sup>0</sup>-CaCO<sub>3</sub> Medium and Granulated Autoclaved-light-weight-concrete Medium.
  • イオウ タンサン カルシウム ガンユウ リュウジョウ シザイ ト ケイリョウ ハッポウ コンクリート リュウジョウ シザイ オ シヨウ シタ 2ダンシキ ショリ ニ ヨル トンシャ ハイスイ ノ ダッチツ リン テイゲン

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抄録

硬質パーライト粒の表面に硫黄と炭酸カルシウムの混合物をコーテイングした直径3~5mmの粒状資材を充填した脱窒リアクターと、直径5~8mmの粒状軽量発泡コンクリート(ALC)資材を充填したリン酸低減リアクターを組み合わせた畜舎排水の高度処理について検討した。脱窒リアクターは、資材見かけ容積あたりNOx-N負荷が約1.5 kg/m3/d、HRTが約9時間、温度20℃で性能の把握を行った。この結果、通水開始後約1週間で脱窒活性が発現し、以後1ヶ月程度安定した脱窒性能を示した。脱窒活性が低下した際には、新たな脱窒用資材を補充することで活性を復活することができた。ALC資材充填リアクターには、リン酸態リン濃度80~120 mg/lの原水を資材見かけ容積あたりHRTを約9時間で通水した。この結果、処理水は約50日間20 mg/l以下まで低減できた。リン低減能が低下した場合には、ALC資材を取り出して水で攪拌洗浄することで低減能が復活できた。ただし、低減能の回復は3回目の洗浄では不十分となった。脱窒リアクターでは硫黄酸化にともない処理水のpHが弱酸性に低下したが、ALCリアクターでは低下したpHがほぼ中性にまで中和された。このことから、pH調整の面でもALCリアクターを脱窒リアクターの後段に使用することは効果的と言える。脱窒リアクターでは色度も低下し、硫酸イオン生成と色度低下との間に相関関係がみられた。資材を投入しない単純な通気処理では色度は低減しなかったことから、色度の低減は硫黄脱窒資材を使用した処理に特有のものと推定された。ALC資材も吸着によると思われる色度低減能を示した。ALCによる色度の低減は徐々に効果が低下したが、洗浄操作により低減能を数回復活させることができた。

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参考文献 (19)*注記

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