環境水における様々な腸球菌測定法の評価および比較

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  • Evaluation and Comparison of Various Enumeration Methods for Enterococci in Surface Water

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抄録

腸球菌の様々な測定法について、標準株、16SリボゾームRNA遺伝子配列同定、生化学同定を使用し、比較評価を行った。標準株としてEnterococcus faecalis(JCM5803T)を用いた場合、エンテロラートQT法とmE法は、相関係数が高く回収率もほぼ100%であったことから、エンテロラートQT法とmE法は、水中の腸球菌測定法として効果的であると考えられた。さらには、 誤陽性細菌であるAerococcus viridansStreptococcus bovisは、エンテロラートQT法とmE法の計数結果に影響を与えなかったと思われた。また、表流水を用いた実験では、エンテロラートQT法は、mE法と同等の感度があり、降雨にもかかわらず、エンテロラートQT法の陽性ウェルとmE法の陽性コロニーは、腸球菌の種レベルまで同定可能であったことが16SリボゾームRNA遺伝子配列解析によってわかった。しかし、降雨後の試料をエンテロラートQT法で測定した場合、16SリボゾームRNA遺伝子解析にて腸球菌と同定されたものの、API Strepによる生化学同定率が低くなった。このことについては、さらに検討を行う必要がある。 腸球菌の様々な測定法について、標準株、16SリボゾームRNA遺伝子配列同定、生化学同定を使用し、比較評価を行った。標準株としてEnterococcus faecalis(JCM5803T)を用いた場合、エンテロラートQT法とmE法は、相関係数が高く回収率もほぼ100%であったことから、エンテロラートQT法とmE法は、水中の腸球菌測定法として効果的であると考えられた。さらには、 誤陽性細菌であるAerococcus viridansStreptococcus bovisは、エンテロラートQT法とmE法の計数結果に影響を与えなかったと思われた。また、表流水を用いた実験では、エンテロラートQT法は、mE法と同等の感度があり、降雨にもかかわらず、エンテロラートQT法の陽性ウェルとmE法の陽性コロニーは、腸球菌の種レベルまで同定可能であったことが16SリボゾームRNA遺伝子配列解析によってわかった。しかし、降雨後の試料をエンテロラートQT法で測定した場合、16SリボゾームRNA遺伝子解析にて腸球菌と同定されたものの、API Strepによる生化学同定率が低くなった。このことについては、さらに検討を行う必要がある。

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