特異的抗マクロファージ血清の作製

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タイトル別名
  • Preparation of Specific Rabbit Anti-Guinea Pig Peritoneal Macrophage serum (AMS) and its Antigen Analysis
  • トクイテキ コウ マクロファージ ケッセイ ノ サクセイ

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抄録

免疫反応の場におけるマクロファージ(Mφ)の局在は主に抗 Mφ 血清を用いて検索されてきた.しかし, 従来の仕事は Mφ に特異的な血清を用いておらず, リンパ球を初めとする他細胞との交叉反応が否定できない.われわれは以上の観点より, モルモット腹腔 Mφ と特異的に反応する抗 Mφ 血清(AMS)を多臓器吸着法にて作製した.特異性の検討は細胞障害性試験, 免疫蛍光法, Ouchterlony 法にて行った.加えて sucrose gradient 法にて Mφ の細胞分画を行い, crude nuclear fraction(M1), crude mitochondrial fraction(M3), crude microsomal fraction(M5), supernatant(M4)に分画し, 各分画と吸着前 AMS, および吸着後 AMS との間に Ouchterlony を行ったところ, 吸着前 AMS では, M1, M3, M4, M5 各分画に多数の沈降線が認められたが, 吸着後 AMS ではそれらの沈降線のうち M3, M5 に1本の融合する沈降線が残るのみとなり, これは吸着後 AMS の特異性の高いことを示すとともに, AMS に対する Mφ の特異抗原が, これらの分画中に存在していることを示唆している.

収録刊行物

  • アレルギー

    アレルギー 26 (7), 534-541,563-56, 1977

    一般社団法人 日本アレルギー学会

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